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住宅道具・考⑫
世界一周畳の旅 
地団太踏んでたたむ-ほんとの畳

山口 昌伴

◆地団太(じだんだ)を踏む
 口惜(くや)しがって足をドタドタ踏みつけることを、地団太を踏む、という。地団太を踏む、の語源は「地踏(じだたら)を踏む」から来ているという。(たたら)は上下2枚の板の間に革を張った吹子(ふいご)=鞴、(ふいご)で、これを地面に据えて上板を足で踏みつけるのが地踏。たたら製鉄などに大量の風を送り続けるのに用いる。一日じゅう脚で踏み続けなければならないのはうんざりだし、気持ちが空(むな)しくなる。その地踏を踏み続ける空しさが、口惜しくて無駄に足踏みする「地団太を踏む」という語に乗り移ったのである。

◆ほんとの畳は堅いほど重いほど良い/近頃の畳とほんとの畳! 畳床(どこ)の違い
 今どきの畳は、畳表(おもて)は昔ながらの藺草(いぐさ)の織物でも、畳床(たたみどこ)=厚み:5cm(今どきは1.5cmとか2.7cmとかの薄い床(とこ)もある)を構成する部分はポリスチレンフォームにした化学畳床や木質繊維を固めたインシュレーションボードを用いた建材畳床、それらを藁で挟んだサンドイッチ畳床が圧倒的に出廻っていて、藁だけでたたんだ(重ね合わせた)ほんとの藁床畳は少数派になってしまった。
 ほんとの藁だけをたたんだ藁床畳は、そのクッション性のある、しかもしっかり足ごたえのある堅さが、立居振舞に絶妙な感覚をもたらす。そして奇妙なことだが堅いほど歩き心地がよいのである。堅いほどいい、ということは重量が重いほどいい、ということである。そこで藁床畳の等級は重さで決まっている。厚さ5cmの藁床畳は95cm幅の畳一畳が特級品は29kg以上、一級品27kg以上、二級品25kg以上、三級品が23kg以上。ちなみに化学畳は厚さ2.5cmもので18kg以上と軽(かろ)やかである。

◆地団太踏んでたたむ、ほんとの畳
 ふかふかとした藁を積み重ねて厚さを5cmまで、脚で踏みつけ踏みつけ(地団太踏んで)踏みしめる。積み上げた厚さが40cmなら、5cmまで地団太踏んでもやっと三級程度の畳床。積み上げ高さ60cmを5cmまで地団太踏んだら特級の畳床。畳の旧字は「疊」と書いたのには、ほんとの疊床づくりの実感が込められている。
 小江戸と呼ばれた東京近郊川越の岡田畳本店の2階「坐る文化研究所」(4月オープン)では、化学畳からほんとの藁床疊まで各種の畳・疊を敷いて「歩き較べ」られるようにしている。私は幼い頃からの体験学習の功で踏み分けられるが、フローリング育ちの若い人たちの答えは「判らない」だった。これを聴いたら昔の床作り職人、地団太踏んで悔(くや)しがるだろう。


道具学会
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by ju-takukoubou | 2009-04-09 15:41 | 住宅道具・考 
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