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NARB of JAPANの実現へ向けて⑨
スタンダードな住宅をつくるための学校
小池 一三 ■ Ichizo Koike

建築家の趙海光(ちょううみひこ)さんと、スタンダードな住宅をつくるための「定番学校」を開いています。1月に第1回の学校を伊豆高原で開いたところ、評判を聞いた工務店から声が掛かり、第2回学校を、急遽浜松の舘山寺温泉で開くことになり、こちらも定員いっぱいになりました。
 わたしはOM時代に、秋山東一さんたちとフォルクスシステムをやり、そこで工務店が学んだ設計「言語」が、このところ花開きつつあることを感じています。工務店が設計「言語」を自己化するには時間を要し、ここに来るまで10年掛かりました。
 フォルクスシステムは、当時OMが数千万円の予算を掛けて開発しました。3年で600戸の棟数に伸びましたが、そのあと急速に萎みました。協会が販売するものが減ったのであって、フォルクスシステムが減ったのではありませんでした。ほかで部材が安く入手できるようになると、工務店はそちらに流れます。当時は腹立ちを覚えましたが、それが工務店の生き延びる術であってみれば、むべなるかなです。
 フォルクスシステムは、集成材と構造用合板を主材とするものでしたが、設計手法をそのまま活かして、「近山」材の家にも適用されるようになりました。4mグリッドによるベースとゲヤによる設計「言語」は、実に重宝なものとして工務店に生き続けました。
 昨年、グッドデザイン賞を受賞した工務店の建物に、この影響を見るのは、わたしだけではないと思います。秋山さんの設計「言語」が、このところ花開きつつあると書いたのは、このことを指しています。
 わたしは秋山さんにお話して、「もう一度、勉強する機会をつくりませんか」と働きかけました。そして、秋山さんだけでなく趙海光さんにも呼びかけ、先の「定番学校」の開催となったのです。
 趙さんは『七人の侍』を集めようと言っています。これに呼応してくださる建築家が、すでに何人かいらっしゃって、秋山東一さん・三澤康彦さん・郡裕美さん・村松篤さん・正井徹さんなどが「やりたい」「やってもいい」と言明されています。
 システム構築費用は、かつてのOMのように出るところがありませんので、まず建築家にプレゼンテーションしてもらい、参加する工務店が費用を応分に負担する方式としました。参加費は1社18万円です。1社で建築家に依頼すると数百万円の費用が掛かりますので割安です。建築家は15社も集まると、まあまあの収入になり、二次、三次と開催されれば1軒の設計収入を上回ります。その代わり、集まらないと自らリスクを背負うことになります。
 工務店は、このシステムを用いて建物を建てたら、建築家とプロデュサーであるわたしを、交通費・宿泊費を出して招待しなければなりません。招待された側は、意見を述べることが義務付けられています。この見学会には、参加工務店も自費参加できます。そこでのあれこれの発見が、実は工務店にとっても、建築家にとっても大きいのです。
 この一連の仕掛けによって、新しい設計「言語」が生まれ、それを工務店が身につけることができれば、そこからまた「スター工務店」が誕生するのでは、と秘かに思っています。

(有)小池創作所 
ブログ「小池一三の週一回」更新中 
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by ju-takukoubou | 2009-04-09 14:25 | NARB of JAPAN 
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