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NARB of JAPANの実現へ向けて⑥
独立自営工務店
小池 一三 ■ Ichizo Koike

「立百姓」という言葉
 前に、島根県の木次乳業と、そこを仕事場にした佐藤忠吉さんのことが書かれた『独立自営農民』という本を紹介しました。
 このタイトル名は、社会経済史を齧った人ならよくご存知のように、イギリスではヨーマン yeoman、フランスではラブルール laboureur などと呼ばれた農民を言います。封建社会の解体期に、一家の生計を十分に維持するに足りるだけの生産手段(土地、家畜、農具など)を所有して、自立的な農業を営む農民を独立自営農民と呼んだのです。
 彼らは、やがて商品生産者として成長し、資本主義形成の母体になったわけですが、この本の作者である森まゆみさんは、佐藤忠吉さんのことを書くについて、この誇り高い言葉をタイトルに付けたのです。
 この言葉によく似た言葉を、ふいと思い出しました。「立百姓」という言葉です。
 この言葉は、江戸期寛永時代に郡上金森藩で起こった郡上一揆の義民たちを指す言葉で、岐阜の劇作家小林ひろしさんの作品を通して知っていたのでした。「立百姓」の対語は、「寝百姓」です。立つのか、寝るのか、のっぴきならないシチュエーション(境遇)をそこに見出すことができます。

「立つ」か「寝る」かの選択
 翻ってみるに、今、工務店は立つのか、寝るのか、厳しい選択が迫られているように思います。
 つい先日、若い大工の話を聞く機会がありました。その大工が元請けで取れる仕事は年1棟に減り、あとは請けで仕事をして食い繋いでいます。カミさんは家計補助のためパートに出ていて、電話は携帯で受けているけれど、お客さんへの対応が不十分で、新しい仕事が取れないと言っていました。けれども負けないでやりたい、と彼は決意を語ってくれました。
 何とか頑張ってほしいし、ぼくに手伝えることは手伝うね、と励ましましたが、「独立自営工務店」の多難さを思い、立ち続けることの重さを思うのでした。

(有)小池創作所 
小池一三の週一回 
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by ju-takukoubou | 2009-04-09 14:14 | NARB of JAPAN 
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