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NARB of JAPANの実現へ向けて③
家はハード、住まいはソフト
小池 一三 ■ Ichizo Koike

住まいの設計とは?
 工務店が好む売り方は、うちは「○○工法」とか、「○○システム」とかいうやり方である。○○工法とか、高断熱・高気密住宅とか、それを用いたらあたかも「いい家」になるかのように強調するのが工務店である。
 工法の選択が重要なことは言うまでもない。
 けれども、それは「いい家」になるための一つの要素であって、それ自体で以って、いい家になるわけではない。
 いい家になるかどうかは、これはもう住まいの設計に尽きる。それでは住まいの設計とは何か? それは「住まいの場」をつくることである。「場」に、空間のカタチを与えることである。このソフトが「貧」であったなら、幾らハードとなる家が立派であっても、中身を欠くことになる。

間取りという「陣取り合戦」
 では工務店にソフトはなかったのかというと、あるにはある。いわゆる〈間取り〉というソフトである。〈間取り〉という方法は、畳の単位を基本とする設計法で、とても割りやすくていいのだが、この方法で、今日、人々が求める「住まいの場」を生み、その空間にカタチを与えられるかというと難しいのではないか。
 〈間取り〉という言葉は、文字通り「間(部屋)を取る」ということである。このやり方は、下手をすると家族間の「陣取り合戦」を惹き起こしかねない。家族それぞれ、みんな自分の部屋を大きく、ゆったりしたものにしたいのだから。けれども工務店は、この「陣取り合戦」を喜んでいるところがあって、「活発な家族の話し合い」と錯覚している節がある。しかしそれは、「欲望の押し合い・圧し合い」であって、これが招く結果は、決して好ましいことにはならない。

プレゼンこそ真剣勝負の場
 ハウスメーカーも、工務店も、家を建てたいとユーザーが口にしただけで、「プランはできていますか」「敷地を拝見させてください」「うちで一度プランを引かせて下さい」と、プラン〈間取り〉攻勢を仕掛ける。ユーザーは、たくさんプランが集まるのはいいけれど、そこにだけ目が行ってしまい、肝心なことが抜け落ちてしまうのである。
 工務店(設計者)は、相手の生活を見切り、新しい住まいの場をつくるのがプランの提案であって、決して受注をまとめるための方便ではない。エスキースとは、敷地と家族の生活を見切るため、思考に思考を重ねた汗の軌跡であって、色鉛筆で、ただそれらしく区分けすることではないのである。
 ハウスメーカーは、夫婦であっても「3メートルの距離が問題」とか、テレビCMしている。今の生活、夫婦関係に対するハウスメーカーの読み取りがそこにある。○○工法と言うだけでは、また出来合いのプラン集で済ませるだけでは、今のユーザーの共感は得られないと考えるべきである。
 どういうプレゼンを用意するか、できるか。プレゼンこそ、真剣勝負の場であり、相手を納得させるだけの提案力を持たなければいけない。
 今、工務店は、ハードに橋を架けるソフトが問われているのではなかろうか。

(有)小池創作所 
小池一三の週一回 
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by ju-takukoubou | 2009-04-09 13:59 | NARB of JAPAN 
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