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工務店設計者の日々⑨
八重山詣で
株式会社青木工務店 設計パートナー
薮田 紀子 ■ Noriko Yabuta

種子取祭に病みつき
 ここ3、4年続けて、11月初旬に竹富島を訪れている。
 竹富島は沖縄県石垣島から約6キロ、船で15分くらいのところにある小さい島。ここで毎年行われる種子取(たなどぅい)という祭を観るために・・・。種子取祭は伝統的な芸能を奉納する農耕祭事で、種子を蒔く種おろしの日の行事だ。2日間にわたって舞踏や狂言など70演目あまりの芸能が繰り広げられ、重要無形民族文化財となっている。島の人々によって催されるこの行事、本当に見事で、楽しくて、島全体がその高揚した気分に包まれて一度訪れたら病みつきになってしまうのである。
 小さい島なのでメイン会場を離れても、風にのって歌声が聞こえてくる。そんな中をぶらりぶらりと散歩する。すっかり魅せられてしまった旅行者の一人だ。

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一軒の家が全体と共存する風景にも魅せられて
 すばらしいのは種子取祭だけではない。白い砂の道、珊瑚石灰岩で積み上げられた石垣、屋敷の正門と母屋との間に設けられた「ひんぷん」(屏風状の塀のことで、外からの目隠しや悪霊を防ぐためのもの)、赤瓦を漆喰で塗り固めた屋根。道は朝に昼に、箒で掃かれキレイな白い掃き目が引かれている。石垣は人の目線が隠れるか隠れないかの程よい高さで、来訪者を拒否するでもなく、適度に開放感を感じさせる。日が沈む頃に、島にある小さな展望台から眺める景色は平屋の赤瓦がいっそう美しく目に映る。
 島の町並みは伝統的建造物郡保存地域に選定されている。赤瓦の家を保存すると共に、新築についても審査基準が設けられているそうだ。
 そんな町並みを保全する一方で、家一つ一つを見ていくと、屋根の上の魔除けのシーサー然り、ひんぷん然り、個性が溢れていてとても親しみが持てる。自分の住まいだけでなく、全体と共存していく生活が、島を歩いていると感じられる。
 歴史や伝統を保存しつつ変化していく共同体、自分が経験したことのない共同体がそこにはあり、それを疑似体験しにまた訪れてしまうのである。
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by ju-takukoubou | 2009-04-09 13:24 | 工務店設計者の日々
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