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辣腕記者のヒント④
これからの木材調達
日刊木材新聞 橋本 崇央

様変わりの2年間
 木材資源を取り巻く情勢はこの2年間で大きく変わり、木材価格も93年から13年ぶりに06年は急騰した。この変化は中国、インド、そして中東などの地域で木材需要が急増したことが主因だが、これまで世界の木材貿易をリードしてきた日本がもはや木材価格のリーダーシップをとれないという状況に変わってきた。これから木材資源をどう捉えていったらよいのか、国産材を使っている工務店、ビルダーにとっても世界の木材需給とは無縁ではなく、国産材も新生産システムという林野庁の補助事業によって工場の大型化が進んでおり、丸太の争奪戦のようなことが水面下では起こりつつある。
 日本の木材市況が高騰したのは前回は93年と14年前に遡る。米国の環境保護政策により国有林、公有林の伐採規制が強化されたことを契機に供給不安が高まり、木材価格は急騰し、これを契機に日本にはこれまでほとんど無縁だった欧州からの木材の輸入が本格化し、日本に対する木材供給地図は一変された。
 それから10年以上の間、日本のデフレが進行し、木材は常に供給過多の状況から価格はジリジリと下がり、大手ハウスメーカーや有力ビルダーが大量購入を前提にコスト引き下げ圧力を強めてきた。

「耐震偽装」へと繋がる状況
 大手戸建て分譲会社の躍進などは欧州から安価な構造用集成材及びラミナの供給が可能になったこと、それを使ったプレカットによる施工の合理化、工期短縮などが合わさり、デフレによる地価の下落や大手企業などの社宅などが売却され安価な土地が大量に供給されたことで、パワービルダーといわれる業態を生み出した。
 パワービルダーはプレカットの加工を材料費・加工賃込みで安価な価格で大量発注を行い、これがプレカットの大型化に結びついた。厳しい価格の中でいかに利益を出すかがプレカット工場の伏図設計に求められ、ぎりぎりの材積で基準を満たすという手法が後の姉歯事件にも繋がっていく。

共存共栄の関係の構築を
 近年急成長を遂げてきたパワービルダーという業態は、これまでは量を発注するから価格を下げろというやり方で次から次へと供給業者が現れ、仕入れで苦労することは経験してこなかったが、昨年の合板不足のように購買圧力をかけても品物は集まらず、プレカット工場からは受注辞退、職人も集まりにくくなるなど未体験のゾーンに突入した。
 では、これから工務店、ビルダーは木材の調達についてどうしたらよいのだろうか。使用部位ごとに使用する木材の樹種や産地の状況を的確に把握し、性能を確保しつつも極力コストを抑えられる仕入れを心がけることが必要になってくるのではないだろうか。
 仕入れ先を叩くだけではもはや仕入れ先も立ち行かなくなる可能性もあり、仕入れ先とは産地情勢や商品情報を共有し、共存共栄を目指せる関係を構築することを考えていくことが必要だろう。

日刊木材新聞社
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by ju-takukoubou | 2009-04-09 10:43 | 辣腕記者のヒント
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