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職人を圧迫するローコストビルダー
低価格住宅の理由が職人いじめでは
 先日、インターネットで検索していたら、「埼玉県では埼玉県民共済とタマホームのバトルが勃発」という書き込みがありました。
 タマホームはどこでも殴り込みをかけていますが、迎え撃つのが県民共済とはこれいかに。実はずっと以前から、埼玉県民共済は在来木造住宅を極めて低価格で供給することで、地元の工務店を圧迫してきました。最近も知り合いの工務店と県民共済で相見積りをした人がいましたが、実に数百万円もの差が出たとのこと。
 安くなる理由の1つは、大工の単価が低いことで、腕の良い大工なら棟数で稼ぐのでしょうが、クレーム処理も義務付けられて、儲かるどころではありません。職人を大切にしている工務店の単価と比べると、その差は明らかです。

大工減少問題は深刻
 神奈川県建設労働組合連合会が大工の賃金を調べたところ、首都圏のいわゆるパワービルダーでも同じような状況であることがわかりました。ある大工さんからは、「バブルの頃に比べ3分の1に減って、人に言うのも恥ずかしい」という嘆きの声が聞かれます。
 大工賃金を切り詰めて、低価格競争をするのはルール違反であるような気がしますが、こんなことが続くと、大工のなり手がいなくなるでしょう。と思っていたら、全国の訓練校で、今年の入校生が軒並み減っているとのこと。工務店業界の体力低下が現実味を帯びてきたのでしょうか。
 いい職人がいなければ、工務店の良さは発揮できません。職人を育てる体力がなくなってくるとなると、業界として育てることを考えなければならなくなるかもしれません。建設業界として技能振興のための基金を設立していた長野県では、数年間の休眠状態から脱して、今年から新たに技能フェアを開催することを決めましたが、これがいいきっかけになることを願ってやみません。
 そういえば、工務店が共同で大工を育成する先駆的事例がありました。首都圏の工務店でスタートしたあの「番匠塾」は、残念ながら現在は休校状態です。今の工務店業界にあの熱意をもう一度、と思わずにはいられませんが、伝統の技術を学びながら、大工のネットワークが広がりつつある「大工塾」の取り組みにも注目したいと思います。

宮澤 秀雄 ■ Hideo Miyazawa
日本住宅新聞社 
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by ju-takukoubou | 2009-04-09 10:12 | 工務店業界サーチ
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