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野池主義でいく⑬
森林文化アカデミーで思うこと
 私は岐阜県立の森林文化アカデミーという学校で「住まいと環境」というような講座を受け持っている。具体的なテーマは「温熱環境」「空気質環境」「シロアリ学」「環境問題と家づくりとの関係論」あたりだが、ここで伝えたいのは「理科って大事だし、おもしろい」ということ。このことと基本的な理論が伝えられたらそれで十分だと思っている。
 学生を見るに、中学校から高校までの理科の授業や、工業高校の建築科、大学の建築学科の授業において、このあたりのことが非常に足りないと感じる。だからそれを目標にしているわけだけど…。
 芸術的な作品をつくるだけなら理科は不要かもしれないが(でも著名な芸術家の多くには理科的、数学的な発想が備わっていると感じることが多い)、家というものをつくるにあたっては、理科がその大きなベースになることについて異論がある人はほとんどいないだろう。そうした意識はアカデミーの学生にもあって、きちんと教えれば「腑に落ちる感」を感じてもらえる。この感じを共有するのは双方にとって快感だ。しかし、その感じを伝えるためには、アカデミーのように1年をかけて30時間以上の時間が必要になる。さらにそれを実務で応用し、本当の意味で自分のものにするには、相当の時間が必要になるだろう。

急がば回れ
 誰しもがわかっていることだろうが、基本的な事柄、理屈が理解できれば、情報の分析が速くなる。それはタンスの引き出しを整理整頓できるというイメージ。どの引き出しにどんなものを入れるのかをうまく決めることができれば、入ってくる情報をスバヤク引き出しに入れることができる。もちろん引き出しに入れる必要がない情報の判断もできるし、実はこれがとても大切なことだ。
 基本的な事柄、理屈への理解が不十分な人は、このタンスの整理ができない。だから行き当たりばったりで情報に向かってしまう。これはとても非効率なこと。
 基本的な事柄、理屈への理解には時間がかかる。特に理科的な内容は難しそうで、時間がかかりそうで「まあいいか」となって表層的な情報だけを追いかけてしまう。そこを何とか踏ん張って理解への努力を続けていけば、あるとき「なんだかすっきりしたぞ」という感覚になり、先が見えるようになる。そこからは楽なもんだ。全国の工務店を見ていると、そうした地平に到達したところが安定して調子がよさそうだし、何だか落ち着いて見える。

野池 政宏 ■ Masahiro Noike
住まいと環境社 
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by ju-takukoubou | 2009-04-08 17:03 | 野池主義でいく 
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