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最近の日々
2時間ばかり次に書くことを考えたが、おもしろいものが思いつかない。ということで、私の最近の様子を書いてお茶を濁そう。書いているうちに何かおもしろい話が出てくるかもしれないし…。 基本的にはとても忙しい。10月に事務所にいたのは2日だけ。毎週火曜日は岐阜県立森林文化アカデミーという学校で講義がある。去年あたりから工務店や工務店グループのお手伝いをする仕事が増え、その出張でほとんどの日が埋まってしまう。当然出張に行けば仕事が発生してくるわけだけど、事務所でのデスクワークの時間がないから新幹線の中が仕事場と化す。原稿や講演の依頼も結構ある。夜遅く帰ってメールをチェックし、原稿などを少し書いて寝るという毎日。 お手伝いの内容の多くは「性能を整理して、それをうまくお客さんに伝えるようにする」というもの。こんな仕事で忙しくなるとは思ってもみなかった。 炭屋がこうなっちゃった 高校教師を辞め、環境のことをやりたいと思ったときに炭に出会ったのが1990年頃。床下に炭を入れるという仕事から住宅のことに首を突っ込み始め、シックハウス問題でその首が抜けなくなった。その後、常に「環境」をキーワードにしながら「シロアリ」「木材(森林問題)」「温熱」などを追いかけてきた。もともと理科が好きで大学も物理に進んだから、どうしても視点は「理科」になる。そして気がつけば、工務店業界などで「理科」を語るようになった。 一方、ずっと昔から文章を書くのが好きで(小学生の頃の作文は大嫌いだったけど)、広告などにも強い興味があった。教師になったのは人に何かを伝えるのが好きだったからだ。 そうやって自分を追いかけてみると、今の仕事の状況はとても自然な流れのように思える。 家づくりは理科と感性が混ざったもの 家づくりは「理科」と「感性」が混ざったものだ。並べる言葉としてふさわしくないのかもしれないが、他に思いつかない。家のつくり手は「理科」を「技術」として具体化し、つくり手の感性と住まい手の感性を同調させながら家づくりは進んでいく。 感性の方はちょっと置いておけば、工務店には「技術」はあるものの「理科」が不足しているように感じる。いや、キツイ言い方をすれば「理科」を前提とした「技術」になっていないような気がするわけだ。本来この関係は「理学部」と「工学部」のようにあるべきで(ちなみに私は理学部の物理学科卒)、理学的研究に基づいて工学的な研究が進むように、家づくりに「理科」の視点を失ってはいけないと思う。 私が忙しいのは、工務店業界に「理科」の視点が薄いからだろう。 野池 政宏 住まいと環境社
by ju-takukoubou
| 2009-04-08 16:59
| 野池主義でいく
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