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野池主義でいく⑦
地域で仕事をやってみて
 こうやってエラそうに地域を語っている私も、仕事は地域密着型ではない。特に地域密着を目指したわけでも全国的に有名になろうとしたわけでもないけれど、自然と全国を走りまわる傾向が進んできた。それも仕方がないなぁと思っていたつい最近、地元のリフォーム業者と一緒にシロアリの仕事をするようになり、「ああ近くで仕事をするって何て楽なんだろう」と思ってしまった。
 私は「環境にやさしい住まい」を広げることが役割と考えているわけで、そういう意味では近くで仕事をしても遠くで仕事をしてもよい。あえて細かい話をすれば、移動にかかるエネルギー消費量は近くの方が少ないから、もし同じだけの価値がある仕事であれば近くの方がよいことになる。でも実際には、例えば私の住んでいる池田市で私を知っている人よりも、住宅業界で知っている人の方が多いという現実がある。まったく今まのスタンスで仕事をするならば、地元だけでメシを食うのは無理だろう。そういう感覚を実感しているから、前回までに述べたように、こだわりの工務店は「点を探すしかない」ということを十分に理解できる。

地域密着のために必要なこと
 先日、住宅業界で有名人になった三菱商事建材の塩地さんと話をする機会があり、「工務店の特徴化と地元密着」というようなテーマで議論した。彼も「こだわりと地域密着とは基本的に矛盾する」という意見を持っていたように思う。彼は彼なりの「解」を持っているようだったが、私は「賢い工務店」であれば、今はこだわりで売っていたとしても、うまくそれを見せたり隠したりしながら地域密着にソフトランディングできるのではないかと思っている。
 私の仮説だと、地域密着のためには「幅の広さ」が必要になる。「何にでも対応しますよ、でもそれはレベルが高いからできるんですよ」というのが目指す地平だ。そしてそのレベルの高さを得るには、様々なものへのこだわりが必要になる。もちろんそれが根拠の薄いこだわりではダメで、きっかけは直感的なものであっても、それを論理化して普遍化させる必要がある。

ひとつのテーマをじっくり追いかけること
 多くの工務店は直感的に「これがいい」と選び、それを正当化しようとする。それが売れているうちはいいけれど、ダメになると別のものを探す。そうやっているうちに、正当化してきた論理が破綻し、訳がわからなくなってくる。そして、そういう姿勢を見抜く人が増えてきたというのが今の時代だ。

 「モノ」から入るのではなく、かといって「ライフスタイル」みたいなつかみどころのないところに向かうのでもなく、例えば「冬暖かく、夏涼しい家にするには?」というような、基本的に考えなくてはならないテーマをじっくり追いかけてみることだ。そうやっているうちに、いつのまにか応用力がつき、地域密着にも対応できるようになるはずだ。

野池 政宏
住まいと環境社
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by ju-takukoubou | 2009-04-08 16:54 | 野池主義でいく 
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