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野池主義でいく⑤
「地域」を考えるヒントを
 ある工務店の人から前回の内容をお褒めいただいた。短い文章の中になかなか奥の深いものが詰まっていると。素直にうれしい。
 さて今回は「地域」。環境への意識の中から「地域」というものを見直そう、地域の中でぐるぐる回していこうという発想が目立ってきている。また、工務店の存在意義の見直しの中で「地域」というものが注目されている。おそらく多くの工務店は「地域」をどう捉えればよいかを考えているはず。ただどうもうまく捉え切れていないように感じる。
 どこまでうまく整理できるかはわからないけど、捉えるヒントになるような話を述べていこうと思う。

1時間の移動距離内
 まず言えるのは、工務店は「移動時間」に縛られているというところ。せいぜい移動時間として1時間程度の範囲でしか仕事ができない。ここが工務店の存在をもっとも確実に規定している事実となる。つまり、工務店にとって地域とは漠然と捉えるものではなく、ある明確な範囲のことを指す。
 もし「地域主義」とか「地元密着」という言葉が、「全国ではなく地域/地元」ということを表しているに過ぎないのなら、こうした「意識の主張」は嘘に近いと言わざるを得ない。「全国でも仕事はできるんだけど、敢えて地域や地元にこだわる」というような工務店はほとんど存在していないだろうから。
 そう考えると、「地域」や「地元」というものは、工務店がその「中身」を理解する対象とすべきものであることがわかる。1時間の移動時間の範囲にある中身を理解していればいるほど、地域主義や地元密着を強く主張することができるわけだ。ここで改めて「地域マスター」という言葉が重みを帯びてくる。

地域を面で捉えるか、点で捉えるか
 しかし話はそう単純ではない。というのは、その「中身」にかなり大きなバラツキがあるから。もちろん地域によってある程度の「色」はあるだろうが、その色よりも、そこに住んでいる人の価値観や個性としての色の方がずっと濃い。地図の絵でイメージすれば、背景として地域独自の薄い色が塗られ、その上に濃い個人の色が重ねられ、しかもその色は多岐にわたっている。
 もしこの事実を元に「地域主義」や「地元密着」という言葉を本来的に捉えるなら、そのどんな色の人にも対応する、というものになるだろう。「なんでもやりまっせ」というのが地域主義というわけだ。
 一方、個性的な家づくりをしている工務店は「個人の色」とつながる。つまり面ではなく点で地域を捉えることになる。このことが、地域というものを真面目に考えようとする個性的な家づくりをしている工務店において、地域をうまく捉えることができない最大の理由だろう。
 次回もこの「地域」の話を続けてみよう。

野池 政宏
住まいと環境社
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by ju-takukoubou | 2009-04-08 16:52 | 野池主義でいく 
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