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工務店と大工の違い
業界コトバの散歩③
工務店と大工の違い
岩下 繁昭

工務店という建設業
 工務店は木造住宅を主体にした小規模建築業者で、建設業法では新築住宅の建設や大規模な増改築などの「建築一式工事」の場合、1,500万円以上または延べ面積150㎡以上の木造住宅の工事では、建設業の許可を取得しなければならないということになっている。工務店とはこうした許可を受けた事業者である。
 一方、大工は、技能者で資格としては、厚生労働省の建築大工技能士がこれに相当するが、必ずしも建築大工技能士でなければ建築大工作業を行ってはいけないということではない。

法的な変化によって
 大工が工務店の社長といったケースも少なくない。大工はもともと棟梁として、家づくりを請け負ってきているが、1949年に建設業法が施行され、木造住宅の工事での建設業の許可が必要になった。工務店の社長といった顔を持つ大工は、当然建築大工技能だけでなく、経営者、工事管理者としての能力が求められる。
 ここ数年、大工・工務店によって建設される住宅は、注文戸建て住宅36万戸の半分の18万戸といった程度になっている。さらにその大工・工務店の18万戸の内訳であるが、その半分の9万戸が年間4棟以下の大工・工務店、残り半分の9万戸が5棟以上の工務店といったことになっている。

最小規模の元請け大工・工務店の後継者不在問題
 この年間4棟以下の大工・工務店は、大工が工務店の社長で、大工なのか工務店なのか一般の人にはわかりにくい存在である。だからこそ今回のテーマの「工務店と大工の違い」も出てくることになる。こうした大工なのか工務店なのかわかりにくい、年間4棟以下の大工・工務店によってつくられる9万戸であるが、今後の10年間で大きくその数を減少させるものと考えられている。
 減少の理由の1つは、こうした大工・工務店の経営者の高齢化がある。これからは後継者がなく廃業していく大工・工務店が少なくないはずだ。さらに地縁、血縁では仕事が取れなくなり、手間請けに向かわざるを得ない大工技能の優れた工務店の社長も、知り合いの中に数多くいる。大工が工務店の看板を出せば仕事がくる時代ではなくなってきている。
 こうして1950年代から始まった大工の工務店化が、半世紀を経て終焉を迎え、再び大工の技能者化が進むことになる。利益を追求するレストラン経営者と、黙々と働く調理師といった関係で、夢がない時代がやってきそうであるが、ユーザーが味に当たり外れのない、まずまずのレストランを求めているのだから仕方がない。

大工というオーナーシェフの可能性
 オーナーシェフのレストランがあるのと同様、オーナーシェフの工務店ももちろん可能である。問題はオーナーシェフのレストランには客の方が車に乗ってやってくるが、オーナーシェフの工務店は、シェフ自ら遠くの現場に行かなければならないということである。
 一方、大工と工務店との関係にはさまざまなものがある。1つは社員大工か常傭大工かといった関係である。大工としての育成期間中は社員化して、一人前になった段階で常傭大工にするといった方法が一般的である。さらに手間が見えにくいリフォーム工事などを担当させるため、高齢化した大工を社員化するといったことも行われている。
 また常傭大工との契約には、坪請けと手間請けとがある。坪請けは施工面積をもとに金額を決めて支払うもので、手間請けは実際にかかった稼動日数に応じて支払うものである。
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by ju-takukoubou | 2009-04-08 14:27 | 業界コトバの散歩 
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