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パワービルダーって何? 
業界コトバの散歩①
パワービルダーって何?
岩下 繁昭


分譲戸建て住宅の牽引役
 パワービルダーの明確な定義はないが、一般には住宅一次取得者層をターゲットにした床面積30坪程度の土地付き一戸建住宅を2,000~4,000万円程度の価格で分譲する建売住宅業者を指している。パワービルダーという呼ばれ方がなされるようになったのは、2000年頃からである。首都圏で分譲戸建て住宅事業を行う業者は、数千社以上もあり、そのほとんどは年間数十戸程度の中小業者である。こうした中で、パワービルダー大手5社の首都圏における分譲戸建て住宅市場における販売シェアは、1998年に10%であったが、2003年には24%にもなり、そのパワーが注目された。
 しかもパワービルダーが牽引者となって、この間の分譲戸建て住宅の着工戸数も急増している。1998年から2002年までは、ほぼ12万戸であったのが、2004年には14万戸にもなっている。この間、注文戸建て住宅の着工戸数は減少してきているので、それだけにパワービルダーの戸数増大が目立ったわけである。
 一方、分譲マンションの建設戸数は、1998年16万戸から2000年には22万戸程になったが、その後はほぼ横ばいになっている。これはパワービルダーの分譲する戸建て住宅と、分譲マンションの価格差が縮まってきたからである。住宅購入者には、まだまだ強い戸建て住宅志向がある。パワービルダーの建売住宅の低価格化によって、マンションか戸建て住宅かといった選択が可能といった中で、パワービルダーの分譲戸建て住宅を選ぶ人が多くなったのである。

イギリスのビルダーに酷似
 多くの場合、パワービルダーは土地取得から竣工までの期間は3~6ヵ月程度と短い。当然ながら、大掛かりな造成が必要なものは短期間で完成させることができないので、現場は5~6棟程度の小規模物件が中心となっている。
 しかし土地の仕入れには力を入れており、売りやすい物件のみ購入している。安いからといって立地の悪い土地は仕入れない。それだけに販売価格を抑えるには、住宅の建設コストをいかに下げるかが必要となる。
 採算性を確保しながら、値ごろ感のある価格設定を実現するため工期短縮が必要となってくるので、プレカット部材の使用や、仕様の標準化などの工夫を行い工期は2ヵ月程度となっている。さらに資材の大量仕入れにより、材料費を下げるなどの努力を行っている。
 日本のパワービルダーのビジネスのスタイルは、イギリスのビルダーにあまりにも酷似している。イギリスでは彼らは投機的建設業者(Speculative Builder)とも呼ばれている。
 こうしたイギリスのビルダーによって供給される住宅の平均規模は80㎡程で、その中に3寝室といったものであるので、ベッドと壁との距離は60cm程度で、これでは日本ではいくら安くても売れないと思われるほど狭い。住宅会社もこれを質が高い住宅とは考えていないが、最も売れ行きの良い価格で販売できるということで続けているのである。購入するのは住宅の一次取得者層であるのでこれもしかたがない。

投機的建設業者
 この狭いが購入しやすい価格の住宅を一次取得者層に販売しているのも、日本のパワービルダーとイギリスの投機的建設業者と呼ばれるビルダーの共通点の一つである。イギリスのビルダーのビジネスで重要なことはlocation(場所)、 Timing(時期)、 Price(価格)を間違えないことである。住宅の中身はこれらの後に続くものである。日本のパワービルダーの行動を見ていると、この3つのポイントは同じように当てはまりそうである。
 イギリスのビルダーは土地の開発から利益を得ており、それが投機的建設業者(Speculative Builder)と呼ばれるゆえんでもある。この点は日本のパワービルダーは違っていて、土地を安く仕入れ高く売るといった開発ビジネスでは利益を上げず、いかに住宅を安く作るかにより利益を上げている。
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by ju-takukoubou | 2009-04-08 14:15 | 業界コトバの散歩 
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