地域マスター工務店登録運動 Webコラム

カテゴリ
全体
住まいづくりをチェック
いい工務店との家づくり 
業界コトバの散歩 
工務店ブログ探訪
住宅道具・考 
辣腕記者のヒント
野池主義でいく 
工務店業界サーチ
住まいを歩く 
工務店設計者の日々
NARB of JAPAN 
住宅ローン審査の仕組み
リンク
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
いい工務店との家づくり⑨ (株)奥山建設 村岡 潤一
私の目指す工務店
(株)奥山建設 村岡 潤一

◆はじめに
 「工務店とは何か」という工務店自身で考える「いい工務店との家づくり~住宅考房」の原稿依頼がありました。
 25年間工務店で仕事を続けてきて、思うことは多々あります。
 これからは数十年から100年近く家を使う時代に入ったわけですから、ハード・ソフト両面でよくよく考え抜いた家が必要になってくると考えます。
 実際の業務の経験の中から、これからのお客様の家づくりのお役に立てれば、嬉しく思います。

1.耐震改修工事をして思うことは
 普通につくられる木造の家の『梁』が細すぎると思います(荷重に対する長期耐力が不足している場合が多い)。
 元々の耐力不足に加え、数年・数十年と住まい手の暮らしを支えていくうち、『梁』は当初の太さから、数ミリから十数ミリも縮んでいきます。仕口は少しずつ離れ、次第に補強金物のボルトも緩んでいきます。
 このような状態では、30年以上という歳月を耐久していくことは難しいのではないかと思います。
☆100年近く住む家をつくるなら→→
 ①やせてもいいように、予め大きな梁を使う。
 ②補強金物のボルトが緩まない工夫をする。

2.メンテナンスを続けて思うこと
 既製品は10年を過ぎると部品がなくなり、修理できなくなります。部材・部品が取り替えられない場合は、製品まるごと取り替えになることもあります。
 住まいは、電化製品のように“使い捨て”はできません。住まい手にも環境にも優しい、愛着を持って永く住まうための工夫が必要ではないでしょうか。
☆100年近く住む家をつくるなら→→
 ①全てとはいわないが、既製建材をさけ、10年以降も修理できるつくり方に努める。
 ②設備機器もシンプルなものを選択して欲しいと思います。トータルシステムは壊れた時に修理が大変です。

3.高気密・高断熱を15年つくり続けて思うこと。
 住まい手は家のシステムや使用方法、メンテ方法の理解が不十分であると思います。
 高気密・高断熱をはじめとする住まいの性能を、住まい手が充分に引き出せていないのでは、つくり手にとっての住まいづくりは完全ではありません。
☆100年近く住む家をつくるなら→→
 住まい手とつくり手とが、使用方法、メンテ方法を共に勉強し合い、互いに良い関係を続けることが必要です。住まい手同士が“賢く住むための工夫”を語り合う場、情報共有・コミュニケーションするための場を提供するのも良いのではないかと思います。
 つくり手の側でも、お客様の住まい方の情報に耳を傾け、今後の家づくりに活かしていく姿勢が大事です。

4.子供室2室を1室にリフォームして思うこと
 子供室2室を1室にリフォームしようとすると、部屋と部屋との間の壁が構造材になっていることが多く、構造改修まで必要になることが多くなります。壁の中の柱を抜くと、梁補強が必要となり、天井を一度全て壊し、梁補強後に天井をつくり直さなければなりません。
 部屋と部屋との壁の間には、床は張ってありません。1室にするために床を全て張り替えることになります。
☆100年住宅をつくるなら(100年近く住む家をつくるなら)→→
 ①構造的に必要のない壁は、パーティション工事だと考えて、パーティー会場のように、床と天井を先に連続してつくり、リフォームがしやすいようにする。
 ②構造的に必要がない壁といっても、壁がなくなると耐震余力はなくなります。開放的な空間を作るときには、より頑丈につくることが必要です。

5.小屋裏の家守り点検を続けて思うこと
 古くなった家の屋根裏には、小さなシミが結構見受けられます。いつどのように雨漏りしたかは、住まい手は知らないでいることが多いのが現状です。
 台風が毎年必ず通る日本の住まいでは、雨は横から吹き付けていると思った方がよいでしょう。
☆100年近く住む家をつくるなら→→
 構造材は少し水に濡れたり、乾いたりが続いても大丈夫な木材を使いたい。水に強い無垢材(桧・松・ヒバ…)を使いたい。
 少しの水に濡れる、乾燥するといった状態を繰り返すことに対して、集成材は非常に脆弱であると思います。
 構造材に集成材を用いる場合は、無垢材でつくる場合よりも、10年後からの細かなチェックが毎年必要になります。

6.床下の家守り点検を続けて思うこと
 シロアリ被害が出た場合、どうしても薬剤処理が必要になります。
 生活は水を使います。給水と排水はつきもの。数十年後には必ずメンテが必要になり、いつ水漏れを起こすかわからない状況が訪れると考えた方がよいでしょう。
☆100年近く住む家をつくるなら→→
 ①万が一の場合、床下に水が漏れてもいいように考えておく。
 ②万が一の場合、外から床下に浸水してもいいように考えておく。
 ③薬剤処理をしなくてもよい工夫をする。しかし万が一の場合、シロアリ薬剤処理をしてもいいように考えておく。

◆最後に
 戦前につくられた家は80年近く経っています。
 戦後につくられた家は平均25年で解体されています。
 耐久性は、80年以上持ちこたえた戦前の家に学ぶことが大事だと思っています。
 しかし、良いことばかりではありません。
 80年以上住み続けた方にお話を伺うと、「永く住まれて嫌だったことは、寒い、プライバシーがない、改築が大変(可変性がない)」ということでした。
 私たち工務店は、家づくりのハード・ソフト両面でお客様に永く喜んでいただける家を目指しています。
 もっと詳しく話を聞いてみたいと思われる方は、どうぞお声掛けください。


「成長する家 子育て物語」◆ http://www.fp-okuyama.com/modelhouse.htm
「成長する家 つれづれ日記」◆ http://muraokajun.exblog.jp/
健康住宅を追求し、納得のいく家づくりを目指して日夜奮闘中。
自分の思いをつづったブログです。

(株)奥山建設 HP
[PR]
by ju-takukoubou | 2009-04-08 11:45 | いい工務店との家づくり 
<< いい工務店との家づくり⑩ (株... いい工務店との家づくり⑧ (株... >>